思考・妄想の外部化-経営コンサルタントの頭の中-

仕事や読書、人々との会話を通して若手コンサルタントが日々考えている事を不定期にアウトプットしています。ビール好きなのでそれに関することも多少。

仕組みを作る人になること

最近、色々な本や、日常の業務を通じて、自分がなりたい人材というのは「仕組みを作る人」だということに気がつきました。それは「社会にとって自分という人材の付加価値が高まる」ことと「純粋に新しいことに挑戦し続けたい」という二つの思いからなっています。

仕組みを作る人は付加価値が高い

成長する企業・組織には必ず仕組みがあります。仕組みとはビジネスモデル、業務手順、ルール、制度等のことをさします。創業期にはカリスマ的な個人、エースの存在は大切ですが、成長するとともにそのようなカリスマ的個人でなくても、業務が回るようにしていく必要があります。そのために仕組み、ルールを作成し、業務の成果を個人の能力だけに依存させず、高い再現性を持って成果を出すことを担保しています。言い方を変えれば、同じ業務を通じて誰がやっても高い成果を出せるようにしているということです。

そして、企業で働く人材は大きく、仕組みを作る人、その仕組みの中で働く人に分類できます。

さきほどいったように、仕組みとは誰がやっても同じ成果を出すことを目的として、作られています。つまり、人材が代替出来るように設計されるということです。もちろんこれには程度の違いがあり、マクドナルドの接客マニュアルと、金融の最前線で何十億の取引を実行する際の手順・ルール、ひいては国家間で交渉をする際の国際法・スキームに至るまでの各仕組みにおける人材の代替容易性は大きな違いがあります。しかしそれでも、仕組みとはその性質上、働く人材の代替性を高める特性があります。

さて、付加価値の高い人材とは何かと言われた時の私の答えは「自分にしかできないことがあり、それが他者から求められていること」です。つまり上述の論理にそうと、仕組みの中で働く人材ではなく、仕組みを作る側に立つかということが、いかに「付加価値の高い人材」になるかという問いへの一つの答えであると考えます。

仕組み作りは常に挑戦がある

2点目として純粋に仕組みづくりの方が、仕組みの中で働くよりも面白いと考えています。

仕組みとは、業務の再現性を高める機能であるため、ある程度同じことを繰り返すようになっています。最初のうちは段々と出来ることが増える中で楽しく感じることも、それに慣れて頑張らなくてもある程度の成果が出るようになってしまうタイミングが来ると予想されます。このように既存の仕組みの中で働くのはどこかのタイミングで挑戦がなくなるという性質があると考えます。その点、新しい仕組みを作り続ける仕事は常に新しい対象に対して挑戦がありとても魅力的に感じるわけです。

以上の理由から、「仕組みを作れる人材」になりたいのですが、現在日々の業務の中で企業の新しい仕組みづくりを経験できています。まだまだ、働き始めたばかりで、未熟な部分も多いですが、そのような立場でも仕組みを作る側に回れる経営コンサルタントという職業は、魅力的だと改めて思います。この点が、事業会社の3倍以上の成長速度と言われる一因なのだろうと思います。

働き出して1年弱の備忘録として。