思考・妄想の外部化-経営コンサルタントの頭の中-

仕事や読書、人々との会話を通して若手コンサルタントが日々考えている事を不定期にアウトプットしています。ビール好きなのでそれに関することも多少。

「自分」を効果的にマーケティングすること

個人のキャリア形成においてもR&Dとマーケティングの両輪が必要です

企業においては「いいものを作れば売れる」という考え方ではいけないと言われて久しく、いかにその魅力を伝えるか、市場の要求に適した形で提供するかという視点が重要と考えられています。

したがって多くの企業では、よい製品・サービスを開発するR&Dだけでなく、それを効果的に伝え、顧客に買ってもらうためのマーケティング活動も重視されています。そしてマーケティング部門や営業部門には多くの人員が配置され、より顧客・市場から評価される企業を目指しています。

 

一方で個人のキャリアではどうでしょう。

会社で「自分の方が貢献しているのに、アイツは上司へのアピールがうまくてアイツばかり評価される」、「自分の能力が正当に評価されてない」「自分の思うような仕事を担当させてもらえない」このように思うことは多いのではないでしょうか。

 

しかし、上司や人材市場は個々人の貢献や能力を正当に見極め、適材適所に配置するほどの時間的な余裕も、その能力もありません。したがって、積極的にアピールしてくる人や目に付く成果をあげた人を評価することはある程度避けられないと想定するべきといえます。

つまり、自分として正当な評価を得たい場合には、自分からアピール(自分をマーケティング)することは必須事項と考えるべきではないでしょうか。

 

具体的には自分の「やりたいこと(Want)」、「できること(Can)」を「相手・市場の求めるもの(Must)」とフィットする形で伝えることが重要だと考えています。

それによって次の機会が与えられ能力の向上が促進(R&D)されます。

結果として「できること(Can)」は強化され、「相手・市場の求めるもの(Must)」をさらに深く理解したうえで、より効果的に「やりたいこと(Want)」をアピール(マーケティング)することが可能になるといえます。

このように、個人においても、企業と同じようにR&Dマーケティングは相互に影響しあうループを形成しています。

このループを効果的にまわすことが自分の目指すキャリアを形成していくためのポイントなのではないでしょうか。

 

かくいう私も過度なアピールや、自分が何ができるのかプレゼンすることは苦手です。

しかし、マーケティング的な発想を持って自分という商品をいかに売り込むかという観点を持つと多少はやりやすいのではないでしょうか。

ある意味、「自分」と「自分のできること」を分離して考えるメタ認知的な発想ともいえるかもしれません。

今回は最近の自分の課題に基づいて書いてみました。同じように自分のキャリアや評価に悩む人の助けに少しでもなればうれしいです。

 

関連して読んだ本に基づいて別の記事を以前書いたのでこちらも

自己アピールするということ - 思考・妄想の外部化-経営コンサルタントの頭の中-